株式会社玉新 | たまご総合卸業 |取扱商品 鶏卵(奥久慈卵、高原山麓卵、トマルのこだわりタマゴ)

たまごの話

たまごの構造

卵の構造は、卵殻(カラ)、卵殻膜(カラの内側にあるうす皮)、卵白(白身)、卵黄(黄身)からなり、その割合は1対6対3となっています。

たまご断面図

卵殻

卵殻は硬い殻で、たまごの内部を保護する役目をして約94%が炭酸カルシウムで出来ています。厚さ0.26~0.38mmの多孔質(穴がたくさんあいているもの)で、その小さな穴のことを「気孔」と呼びます。

その気孔で「胚」(ひよこになる部分)の呼吸に必要な酸素を取り入れ、内部で発生した炭酸ガスを排泄するガス交換を行っているのです。

卵白

卵白はカラザ、外水様卵白、濃厚卵白、内水様卵白からなり、約89%が水分で残りはタンパク質で出来ています。

「濃厚卵白」はたまごを割ったときに黄身のまわりにあるこんもりと盛り上がった白身部分のことで「水様卵白」とは、水っぽく盛り上がりのない白身のことです。

卵黄

卵黄は、ラテブラ、胚、淡色、卵黄層、濃色卵黄層、卵黄膜からなり、水分が約49.5%で、あとは脂質やタンパク質で出来ています。卵黄は単一の同質の球状ではなく、濃色卵黄と淡色卵黄が交互に同心球状になった複数の層から成っています。つまり色の薄い黄身と色の濃い黄身が交互に層を形成しているのです。

新鮮な卵の卵黄膜程、強くて張りがあるので、こんもりと黄身が盛り上がっています。しかし、時間の経過に従い気孔を通してたまご内部の水分が蒸散していきます。まず卵白の水分が蒸散し、次に卵黄の水分が卵白に移動してきます。その結果、卵黄は空気の少なくなった風船のように表面にシワができることがあるのです。

卵殻膜・気室

卵殻の内側には卵殻膜(うす皮)があります。卵殻膜は「外卵殻膜」と「内卵殻膜」の2層から成っています。新鮮な卵をゆでたとき、うす皮がむけにくいことがありますが、これは白身の側にある内卵殻膜が白身にくっついてしまうからです。外卵殻膜と内卵殻膜ともに卵殻に密着していますが、鈍端(卵の丸い方の先)においては離れて空間を作っており、この部分を「気室」と呼んでいます。気室は産卵直後では、ほとんど見られませんが、時間の経過とともに大きくなっていきます。これは気孔を通してたまご内部の水分が蒸散して行くためです。

このため、この気室の大きさから鮮度を判断することも可能です。食塩水にたまごを浸けて、浮き沈みの状態により鮮度を見る方法も、この気室の大きさ拡大の性質を利用したものです。

カラザ

たまごを割ったときに、ねじれた白いひも状のものが卵黄にくっついてきますが、これが「カラザ」と呼ばれる部分です。このカラザは卵黄をたまごの中央に固定する重要な役目をしています。卵黄をハンモックのようにして真ん中につりさげているのです。ひも状のカラザは、ハンモックのひもの部分になる訳で、鋭端部(たまごの尖がった方)ではカラザは2本が左巻きにねじれて糸状になり、鈍端部(たまごの丸い方)では、1本が右巻きにねじれています。このねじれにより、卵を動かしても卵黄の表面にある胚が常に上を向くように卵黄自体が回転するのです。

胚が常に上を向くのは、卵黄のうち、その部分比重が軽いためですが、これは、たまごが親鶏に温められてヒヨコになるメカニズムのなかででも重要なものと考えられています。